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「地域通貨」って何だ?


福祉、環境、地域振興の鍵になるか
6月7日には体験イベントも

調布の地域通貨(調布地域通貨懇談会)

 調布には実は数年前、一度地域通貨の試みがあった。その名も「ちょー」。しかし中心を担っていた人が市外に引っ越してしまったこともあり、あわや「幻」になるところを、大脇正昭さん、尾辻義和さんらが中心となり、調布まちづくりの会の部会のひとつとして、「調布地域通貨懇談会準備会」を立ち上げたのが昨年6月。その後NHKのドキュメンタリー『エンデの遺言』『続・エンデの遺言』の鑑賞会や、他の地域通貨の調査などをしながら、月1回のペースで懇談会を開き、少しずつメンバーを増やしてきた。準備会を立ち上げてからちょうど1年になる6月からの試験運用に向けて、現在準備中だ。

 尾辻さんは〈野川で遊ぶまちづくりの会〉や〈水辺の学校〉などを主宰し、地域の環境問題に取り組んできた。「つくづく思うのは、長年"自然環境を守る"活動をしていて、それがいっこうに広まらない(笑)。地域通貨を通して地域の人たちのネットワークができれば」と尾辻さん。もうひとつ尾辻さんを地域通貨に向かわせた原因は、この不況。自らも事業を営む尾辻さんは今のお金が孕むさまざまな問題を緩和するために、地域通貨は有効だという。

 地域通貨が普及すれば、今まではなかなかお金に換算できなかったちょっとした手伝いや支え合いが仕事になり、人と人との関係も生まれる。働くお母さんにも職の選択肢が拡がる。もし商店が参加すれば、買う側からすれば今まで100円だったものが90円+地域通貨で買えるのなら、大手スーパーでなく地域の商店で買い物をするようになる。また高齢化が進めばデリバリーのニーズは必ず出てくる。商店は引き受けた地域通貨をデリバリーの費用に充てることもできる。

 都市部の農家は年収300万程度でとても農業だけではやっていけない。農産物を地域通貨で売ることができれば、それで得た地域通貨を農家は雑草取りなどに利用することで、無農薬有機農法が実現できる。行政の仕事だって公園や河川の清掃などに地域の民間力をつかえば税金の節約になる。

 「地域通貨は昔からあった〈講〉の発展したかたちなんです。キーワードはお互いの〈信頼〉。地域だからこそそれができるんです。できれば商店にもぜひ参加してもらいたい。商店が参加すれば、地域通貨はもっと面白くなる」。

 一方大脇さんは調布市の福祉マップ制作や、障害のある人のケアにこれまでずっと携わってきた。「ちょー」にも積極的に関わった。通常のお金に換算できないニーズはどんどん多くなる。行政を頼りにせずに相互扶助を地域に定着させるために地域通貨に希望をつなぐ。

 そのほか建築家や大学教員、主婦などが集まり、メーリングリストなどで活発な議論が交わされている。懇談会のもっかの課題は女性の参加者が少ないこと。交換し合えるサービスの内容を列挙するときも、「もっと女の人がいればなぁ」という声しきり。  6月7日には調布市文化会館〈たづくり〉にて体験ワークショップを開催する。そこでさまざまな問題点を検討しあい、よりよいものにしていきたいとのこと。通貨の名前も「調」「深大」「楠」「環」などの候補も挙がっているが、もっと参加者が増えてからみんなの総意で決めたいと、あえて今は決めていない。

 調布の地域通貨ははじまったばかり。より多くの参加者を募っているところだ。

体験イベント
『未来を築く希望のお金
――地域通貨って何?』

6月7日 13:00〜16:00
調布市文化会館たづくり1002学習室
定員40名(申込順)
主催・調布地域通貨懇談会
申込・問合せ0424‐87‐4385/080‐5012‐5327/kp5y-otj@asahi-net.or.jp(尾辻)
またはmail.owaki@nifty.com(大脇)まで。
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