青渭神社の獅子舞(稲城)
稲城長沼の青渭神社で毎年10月1日に行われる獅子舞は、大獅子、求獅子、そして角のない女獅子の三頭と天が、京都から鎌倉へ下る道行きが主なストーリーとなっている。日本神話がベースになっていて、道中、大獅子と求獅子が女獅子をめぐってケンカを始めたり、博打したり、天狗が道化の役を果たしたり、人間臭くて面白いストーリーなのだ。
三匹の獅子舞というのは、関東地方にいくつか伝えられている。稲城市ではこの青渭神社と穴澤天神社に残っている。青渭神社の獅子舞は江戸時代の記述があり、古いものだとわかる。大正4年から一時中断していたが、昭和12年から復活し、現在に至っている。
獅子舞保存会会長の石田泰次さんによれば、今いちばんの悩みは後継者がいないこと。舞い手以外には笛、太鼓、ほら貝、そして歌が入るのだが、「現在会員が20人程いるが、歌をちゃんと歌えるのは4、5人」と言う。
石田さんは15歳のころから現在まで約50年間、「好きこそものの上手なれ」でやってきた。石田さんは最近大病をしてから思うように声が出なくなったというが、「形だけでもなんとか残していきたい」と語った。