深大寺温泉〈ゆかり〉へ行ってきたよ!
都心から30分足らず、深大寺の深い緑に囲まれたなかに深大寺温泉〈ゆかり〉はある。京王線調布駅とJR武蔵境駅からシャトルバスも出ている。駐車場へ降り立つと、昭和初期の旅篭を思わせるような、白い漆喰壁の建物が見える。周りは住宅街。特に目立つ建物ではない。
●のれんをくぐるとそこは別世界●
のれんをくぐって玄関に入ると、すぐ右手に券売機がある。一般は1500円。友の会会員なら1000円で入泉できる。券を買って玄関をあがるとすぐ右手がロビーカウンター。ここで券を渡し、キーを受け取ろう。このロッカーのキーで、館内の自動販売機なども利用できる。一日ゆったり過ごすのに便利な作務衣も貸りられる。建物内は、木と漆喰づくりで、山奥の温泉宿にやってきたようだ。一画には趣味のいい織物や深大寺温泉ゆかりの土産物が並べられている。
ロビーで受付を終えたら、左手の廊下を進もう。廊下の右手は玉砂利を敷いた中庭で、縁側に出て温泉でほてった身体を外気で冷ますこともできる。中庭にしつらえたせいろで、その日は肉まん、あんまんが蒸かされていた。
廊下を抜けると、左手に番台、右手に二階へ通じる階段がある。正面ガラス戸の向こうには、身障者用浴場が見える。二階は畳敷きの休憩室、簡単な軽食がとれる食堂、マッサージ室、貴賓室など、のんびりくつろげる空間となっている。女性のためにはエステのメニューもある。
さて、いよいよ番台でバスタオルとタオルを受け取り、のれんをくぐって温泉へ。
●風水温泉で極楽三昧。露天風呂の数々●
まずは内風呂。桧の浴槽に、天然石の洗い場。桶も木桶だ。ここにはタイルやプラスチックやリノリウムのようなものが一切ない。そういえば脱衣篭も木を編んだものだった。人に心地よいものを厳選したことが伝わってくる。洗い場も浴槽も、原島社長が言っていたほど狭くは感じない。
お湯は茶色みがかった黒いお湯だ。「このお湯は飲めません」と書いてあったが、一口飲んでみた。ほんのりと塩辛い。湯に入ったとたん、肌につるつるした感じがある。これなら外傷や皮膚病、乾燥肌のスキンケアにも良さそうだ。
次はまず、塩釜風呂に入ってみた。室温40〜50度の湿式なので、ふつうのサウナのように息を吸うのが苦しかったり、木のベンチがやたらと熱かったりすることはまったくない。にもかかわらず、入ったとたんに肌から汗が吹き出した。これはいい。これなら心臓の弱い人や高齢者でも安心して汗を流せるだろう。
サウナで温まったので、隣の「霧の摩周湖」へ。マイナス2度に保たれた、鍾乳洞か地下洞窟のような部屋だ。水風呂のような急激な刺激ではなく、穏やかに血管を収縮させ、肌の表面にアミノ酸の分泌を促す効果があるという。
次からは露天風呂だ。「霧の摩周湖」でほどよく冷えたので、「炭の水風呂」はパス。昔ながらの木桶の五衛門風呂へ。一人用の風呂桶での〜んびり。
次は中央にある、風水を取り入れた露天風呂。その一画に「鞍馬天狗」と名付けられた洞窟風呂がある。中に入るとまさに洞窟。同じお湯なのに、この中に入ると急にお湯が熱く感じられる。
次に滝見露天風呂の「五色湖」へ。滝と、足元に敷き詰められた五色の石が、マイナスイオンをふんだんに放出するらしい。また足元の石が足のツボを刺激して気持ちいい。
そして最後に、あずまやのようなガラス張りの「香り風呂」へ。中へ入ると檜の清々しい香りが立ちこめている。この日の香りはタヒチの香りだと聞いたが、檜の香りによく似ている。この香り風呂では、定期的にさまざまなテーマのハーブが供されるらしい。その香りに包まれていると、思わず浮世を忘れてしまいそうだ。
このほか、女風呂には、赤外線の波動を取り入れられる「赤胴鈴之介」、水晶の波動を取り入れる水晶水風呂、周囲を展望できる高見桧風呂、韓国式便秘サウナ、腹部膨満感が解消できるジャグジーなどがある。
●入泉料は高いか安いか●
入泉料1500円は高いという声もある。確かに普通の銭湯の4倍近い値段にはなる。ただし、タオル、バスタオル、シャンプー、リンスの値段は入泉料に含まれているし、日帰りで毎日通えるアクセスの良さ、一日に繰り返し入れること、そして関東でも屈指の温泉成分の良さを考えると、銭湯と比べることはできない。さらに友の会会員になれば、一回の入泉料が1000円になるほか、入れば入るほどお得なシステムになっている。
深大寺や神代植物公園が近いことも、値段以上の楽しみ方を可能にしている。地方の湯治場に長期滞在することを考えれば、はるかに安い値段で本格温泉を堪能できるのだ。
●いっそのこと自宅で温泉はいかが?●
さて、〈ゆかり〉以外でもこの温泉を楽しむ方法がいくつかある。ひとつは〈ゆかり〉前に設置されている温泉スタンドで温泉を求め、家庭で楽しむ方法。〈ゆかり〉のようなゆったりとした情緒はないが、良質の温泉が自宅で楽しめる。
もうひとつは城山産業(株)が分譲している都内初の温泉付き建売住宅を買っちゃうこと。蛇口をひねると温泉が出る檜風呂のついたマイホームがもてる。(2001年7月の時点でほぼ完売)
また城山産業では、布田老人憩の家と深大寺老人憩の家、老人保健施設フロリール調布などにこの温泉の無料給湯を始めている。お年寄りにはなんともうれしいサービスだ。
深大寺温泉ゆかりのホームページへ