縁結びの神様・深沙大王のお寺
昔、この地に福満という若者がやってきた。どうやら朝鮮からの渡来人だったようだ。この土地に住み着いた福満は、やがて村の娘と恋に落ちる。
しかし、娘の両親は大反対。どこの馬の骨ともわからぬ男に、どうして大切な娘がやれようか。父母は娘を池の小島に建てた小屋に幽閉してしまう。
困り果てた福満は、かつて三蔵法師が深沙大王の加護を得たという話を思い出し、一所懸命深沙大王に、もし自分の願いがかなえられたら、ここに社を建ててあなた様を祀ります、と祈る。すると不思議なことにたちまち池の中から大亀が現れ、福満を娘のいる小島へ渡してしまう。
それを聞いた娘の両親は、そのような霊験をもつ男なら、と福満を婿に迎えることを承知する。
さて、めでたく結ばれたふたりのあいだに、ひとりの男子が生まれる。すくすくと育ち、世にもまれな大器に成長したが、福満はかつて深沙大王に誓った約束を、息子に託す。息子は快く引き受け、出家して唐に渡り勉学を重ね、乗法相の奥義をきわめて帰ってくる。そしてその地に深大寺を開いた。これが深大寺開創の人、満功上人である。